雑記

高齢者の車の運転は危険?本人だけの責任ではない

高齢者ドライバーの交通事故のニュースを見て何を思いますか?

 

事故が起こった原因を本当に周りは把握できているのか・・・

認知機能だけが原因とは限らないけど・・・

また、周囲の医療機関に受診時、免許の更新時、家族との会話の中で未然に防ぐ手立てはなかったのか・・・

 

ニュースを見るたびに疑問に感じることがあります。

良く報道で耳にする”アクセルとブレーキの踏み間違い”は認知機能の低下だけでなく、下肢の可動域に問題があれば、足が挙がらないのでペダルを踏み変えられないということもあるかもしれません。

薬の副作用で眠気が襲ってきたのかもしれません。

 

高齢者を取り巻く周囲の判断に間違いはなかったのか?

今回は高齢者ドライバーの交通事故、運転についてのニュースを見て思ったことをまとめました。

高齢者の車の運転は危険?

ニュースでは、高齢者の交通事故が問題視されており、そのことについて頻繁に報道が行われています。

「高齢者ドライバー=事故率が高い」という情報をマスメディアに植え付けられているようですが、高齢者による事故がなぜ起こっているのか考えたことはありますか?

「年老いて、能力が低下しているから?」

そんな抽象的な内容ではなく、原因は?未然に防げなかったのか?

掘り下げて考えてみましょう。

高齢者の交通事故が特別多いわけではない

高齢者のドライバーの交通事故の報道を良く見かける機会が増えましたが本当に高齢者の方が事故件数が他の若者世代よりも、事故が多いのでしょうか?

高齢化の流れにより10年前よりも運転免許を保有した高齢者が多くなっています。

そのため、事故が起きた時に高齢者である確率も必然的に多いと言えます。

割合で言うと20代のドライバーが交通事故の件数が多いようです。

 

特別、高齢者のドライバーの交通事故件数が多いわけではないようです。

問題なのはその原因ではないかと思われます。

事故の多い20代ではスピードの出し過ぎや、免許を取ったばかりでの不注意によるものが多いかと思います。

しかし、高齢者では、注意を行っていても

ブレーキが間に合わなかった」

「アクセルとブレーキを踏み間違えた」

「病気による発作で意識が飛んでしまった」

などという、若者ではあまり見られない、高齢者でみられる特有の原因が問題になっているのであって、「高齢者ドライバー=事故率が高い」というマスメディアの報道はいささか乱暴にも感じられます。

 

医療機関、免許センター、家族・・・その原因を見逃している周囲の人間に責任はないのでしょうか?

高齢者の交通事故は本人だけの責任ではない

  • 運転状況を確認できる家族や友人が必要

  • ルールの見直しも必要か

運転状況を確認できる家族や友人が必要

そもそも、高齢者ドライバー特有の原因で起こる交通事故は本人だけの責任なのでしょうか?

高齢者では足腰が悪くなることで、歩行、移動能力に制限がある人も珍しくありません。

そんな高齢者のQOL(生活の質)を保っているのが、おそらく車なのだと思います。

 

徒歩では100mしか歩けない人でも車を運転すれば、どこへだって行けるという人はたくさんいます。

高齢者でなくても、歩行障害を抱えた車いすの利用者なども車によって生活での行動範囲が格段に広がることでしょう。

 

そんな便利な車なので、長年愛用している方、特に田舎暮らしの方では公共交通機関が不便なため、「年を取って能力に自信がないから手放すか…」とは、本人の判断ではなかななか難しいものがあるでしょう。

 

そこで、本人の判断に委ねるだけでなく、客観的に運転技術を評価する必要があるかと思います。

 

家族が一緒に住んでいたり、近くにすんでいるのであれば、たまに一緒に運転に乗り確認をする必要があるでしょう。

問題がなければそれで継続して乗ってもらえば良いわけですからね。

 

免許をなくなく手放すのは家族からの指摘が多いといいます。

先ほども言いましたが、本人の判断だけで免許を手放すのは難しいのです。

「明日からネット禁止!!」

なんてことを言われたら私なら絶対に反発すると思います(笑)

 

家族からの指摘と言えど、受け入れるには本人も納得する必要があります。

「もうこんな歳なんだから運転は危ないからやめて」

では、病院でも、家族からも”歳のせい”と何度も言われると素直に言葉を受け入れられないかと思います。

丁寧に一つずつ、身体能力的に、認知機能的に危険であることを本人に理解してもらう必要があるでしょう。

 

家族が近くにいない場合は友人や、医療機関、免許センターの説明に委ねられることになるでしょう。

ルールの見直しも必要か

免許証の更新ですが、私の知る限り、目に見える認知症がある方でも通ってしまうケースが稀・・・ではなく、結構あるように思います・・・。

 

認知症などの疑いがある場合は免許の更新期間が短くなるようですが、”即取り上げ”という例はあまり耳にしません。

ハードルはだいぶ低く設定されているようです。

このルーズな審査の結果、事故が起きたのなら、免許を与えている方にも責任があると思います。

泣き脅しで通り審査であるなら、ただの集金活動でしかなく、審査の存在そのものが無意味となります。

 

VR(ヴァーチャルリアリティ)の技術が進歩してきているので、かなり忠実な運転シュミレーションもできるのではないかと思われます。

認知機能だけでなく、ブレーキを踏む脚力であったり、ペダルワークをするための股関節の可動域があるかなども、できればチェック項目にあっても良いのではと個人的には思っています。

良く報道で耳にする”アクセルとブレーキの踏み間違い”は認知機能の低下だけでなく、下肢の可動域に問題があれば、足が挙がらないので踏み変えられなくなり、誤って踏んでしまうことも考えられます。

 

身体に問題がある場合はアクセル、ブレーキなどの改造が求められるのではないでしょうか。

アクセルとブレーキを手で操作したりなどは、障害者の方面では利用は以前からされていますが、高齢者で導入のケースはおそらく多くありません。

そういった、多角的な視点が事故を未然に防ぐ手立てになるのではと考えています。

 

また、内服薬で処方されている薬の影響も考慮する必要があります。

腰痛での効果が認められている薬は現在のところ、抗うつ薬しかありません。

しかし、この抗うつ薬、いわゆる精神安定剤は眠気やめまいを催すという副作用が知られています。

ただでさえ、能力が落ち込んでいる高齢者が、このような副作用を抱えたまま車の運転なんて・・・。

何も考えずに薬を処方されていたとしたら、とても危険ですね。

車を運転することはしっかり診察時に伝え、薬を飲みだして違和感があるのなら、止めるなり、医師に相談するなりを速やかに行う必要があるでしょう。

まとめ

仮に一人の高齢者が起こした失態は、その人が取り巻く周囲の人間にも責任があるように思います。

 

言い方が悪く聞こえるかもしれませんが、子供と同じなのです。

身体機能が低下してきたら・・・

認知機能が低下してきたら・・・

 

サポートする人間がいて、しかるべきサービスが正しく機能して初めて生活が守られます。

 

見て見ぬふりをしている家族や友人・・・

症状ばかりに目をやって薬を選択する医療機関・・・

作業的な運転免許の更新・・・

 

これらが一つでもあれば、交通事故の一つや二つは起きてしまうのではないでしょうか。

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理学療法士(PT)である上で学んだ医療や身体の知識を使って『美容と健康』に関する情報を発信します。
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