運動

【運動療法】マッサージだけでは効果がない【組み合わせて使おう】

「マッサージを受けるけど、その時は気持ちが良いが次の日には元通り、なんならもみ返しが痛い」

「そもそもずっとマッサージを受け続けてたら痛いのが治るの?」

そんな疑問をいだいている方は少なくないかと思います。

マッサージの中にはリスクを伴う物もあります。指圧などの効果の薄い物もあるでしょう。

しかし、それ単体だけ行っていて効果のでる運動やエクササイズもそう多くはありません。

運動は組み合わせて行わなわれる必要があります。

ずっと簡単な運動、マッサージだけを行っていては目立った効果が現れるはずもありません。

マッサージの取り入れ方と、運動療法の段階を踏んだ手順を説明していきます。

マッサージだけでは効果がない

マッサージはそれ単体では一時的な効果しかもたらさないでしょう。

言うなれば「ローリスク・ローリターン

教育で言うところの”小学校一年生”です。

「じゃあ、マッサージなんて必要ないんじゃないの?」

と思われる方もいるかもしれませんが、ケースによります。

例えば、初っ端から「ハイリスク・ハイリターン」のアプローチを選択した場合どうなるでしょうか?

もし、思惑がはずれてしまい、悪化してしまったら、患者(利用者・お客さん)は、「余計痛くなったから、もう来ない」という対応になる可能性が高いです。

「初心者にいきなりベンチプレス100㎏挙げてみて」

なんて言わないですよね(^_^;)

問題なのは、ずっとレベルの低い運動(マッサージ)”だけ”をやり続けるということです。

運動療法は、薬剤のように「お薬を飲んだらコレだけの効果が出た」というような、客観的な効果判定が非常に難しいと言われています。

「効果判定が難しい」

「リスクを取りたくない」

「相手が満足しているからいいじゃないか」

こういった思考がマッサージ機(もみ専門セラピスト)を作り出します。

私も以前働いていた病院でマッサージしかしないセラピストに「どうしてマッサージしかしないんですか?」と質問したら、凄い勢いで起こられました(笑)

そして、ずっと同じことしかしていないと検査もおろそかになり、「効果を出そう」という思考は消え去り、満足取りオンリーになるでしょう。

リラクゼーションを目的にしているのなら良いですが、税金を使ってリラクゼーション目的にマッサージを行うのはナンセンスと言えますね。

マッサージの役割

マッサージとは本来、運動療法の中でもリスクの最も低い物に分類され、リスクを避けたい場合に最初に行ってみるトライアル治療としても用いられます。

あるいは、関節へのアプローチや、ストレッチ、エクササイズへの準備で用いられます。

筋に刺激を与え、過剰な筋緊張(筋の張り)を取り除き、スムーズに筋が動くようにする準備が目的となります。

ストレッチと同様に、筋力低下や、延長してしまっている筋に対して行うことは禁忌となります。

肩こりだからといって、弱っている僧帽筋をずっとマッサージすることは悪化要因になり得ます。

また、一言でマッサージと言っても、様々な種類があります。

大きくは2つに分けられます。

  • フリクションマッサージ
  • ファンクショナルマッサージ

フリクションマッサージ

フリクションマッサージは、筋繊維に対して垂直に行われ、横断マッサージとも呼ばれます。

筋のセパレーション(隣接する筋同士のくっついている場所を離す)や、筋の間から表層に出てきている末梢神経の通り道を広げるようにも用いられます。

  1. 筋繊維に対して垂直になるように横から圧を加える
  2. 皮膚の摩擦が起きないように筋繊維の上を横断する

刺激は筋が収縮した短い位置でより弱く、伸張したストレッチのポジションではより強い刺激になっていきます。

よって、段階を踏んで、収縮位(弱い刺激)→伸張位(強い刺激)というように漸増的に変化させていきます。

ファンクショナルマッサージ

ファンクショナルマッサージは、筋繊維に対して平行に行われ、機能的マッサージとも呼ばれます。

筋の走行と同一方向への運動をアシストする形で行われ、

  1. 筋の短縮位から
  2. 筋に上から圧をかける
  3. 圧をかけた手は動かさずに、筋の伸張位になるように関節を動かす

スポーツ現場などでも使われています。

指圧

指圧は、”指圧の痛み””本来あった痛み”を上書きするという理屈で行われていますが、現代の医療現場では基本使われません。

EBM(根拠に基づく医療)でも非推奨となっています。

リスクが少ないはずのマッサージのはずが、筋の損傷(もみ返し)や、末梢神経へのダメージなどを引き起こす可能性があり、悪化要因にもなり得ます。

低コスト帯のいわゆる、按摩、マッサージ店ではまだまだ行われている施設もあります。

もし、医療現場で用いられていた場合は、知識のアップデートがされていない可能性があります。

運動療法の手順

運動療法は大きく3つに分けることができます。

  1. 他動運動:Passive movement
  2. 自動介助運動:Active assistive movement
  3. 自動運動:Active movement

マッサージは他動運動に分類されます。

・他動運動とは、他人にやってもらう運動を指します。マッサージや、他人に行ってもらうストレッチがこれに分類されます。

・自動介助運動とは、自分で行う他、運動の軌道を他人の手や、道具で誘導、補助して行う運動を指します。

・自動運動とは、自分で行う運動全般を指します。腕立て伏せや、スクワットもこれに分類されます。

そして、段階を踏まえた基本的な手順として、

①他動 → ②自動介助 → ③自動

というように難しくしていきます。

症状が重いほどローリスクのアプローチから行っていきます。

状態によっては、他動運動を飛ばして、自動介助運動であったり、自動運動を行う場合もあります。

自動介助運動 移行は認知能力、理解力が必要になり、高齢者や、認知症、知的障害のある方では実施が一層難しくなります。

筋へのアプローチは動筋と拮抗筋のバランスを考慮して行われます。

上腕二頭筋が動筋とした場合、上腕三頭筋が拮抗筋になります。

これらは天秤の関係にあり、どちらか一方が弱すぎたり、強すぎると痛みや、機能不全を招きます。

・筋緊張が亢進した筋(短縮した筋):マッサージ、ストレッチ
・筋力低下した筋(延長した筋):筋力強化
つまり、筋力低下した筋へのマッサージは悪化要因となり、適当にマッサージすれば良いというものではありまえせん。
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実際のマッサージの使われ方

「筋が短縮しているのでストレッチをしたいけど、ガチガチに抵抗されてストレッチにならない」
ストレッチの前にマッサージから始め、ストレッチを行い、拮抗筋の筋力強化運動を行います。

 
「背骨の関節の動きが悪いから、関節を動かすアプローチをしたいけど、関節の痛みで周囲の筋が過剰に緊張している」
関節を動かす前にマッサージから行い、関節運動を伴ったファンクショナルマッサージ、他動的に関節を動かす関節モビライゼーションへ移行します。
動きを確保してから、自動介助運動で正常な関節位置、筋の動かし方を学習させます。
自動運動へ移行し、重りを追加したり、足場を不安定にしたり難しい運動にレベルアップしていきます。

例えるなら、仮にマッサージだけを行っている場合、復習ばかりで次のステップに進めない。つまり、進級できない学生と言えます。

まとめ

マッサージはそれ単体では大きな効果を生むには不十分なローリスク・ローリターンな初期治療と言えます。

運動療法の大まかな考え方は、筋トレで重りを徐々に重くしていくのと同じです。10㎏ができたら20㎏、20kgができたら・・・

マッサージだけをしているというのは、ずっと重さを変えないのと同じことになります。

それでは当然成長も変化もあり得ないでしょう。

1つの運動だけでは良い結果は得られないでしょう。

運動を組み合わせて、能力に適した運動難易度にステップアップしていくことが重要でしょう。

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