「写真での自分の”横顔”の見え方がいまいち…」
「車に乗っている時に隣からはどんな風に見えているんだろうか…」
誰でも一度は気になったことがあるのではないでしょうか。
「でも、横顔なんて骨格の問題でしょ?」
そのことが原因の場合もありますが、改善がみられるものも中には存在します。
特には、「歯並び」「姿勢」「筋のバランス」の影響でEラインが崩れている場合は改善が可能なものも存在します。
今回は、綺麗なEラインに近づくための内容を考えていきます。
Eラインとは
画像引用:girlschannel.net
Eライン、正しくは”エステティックライン”と言われています。
軟組織分析法の一つでもあり、”鼻先とアゴ先を結ぶ線”の事を指します。上下の唇がこの線上に触れず、やや内側にある口元が横顔として理想的と言われ、横顔の美しさの基準、フェイスラインのバランスを表す指標としても使われています。
Eラインが崩れているケース
- 口ゴボ
- アデノイド顔貌
聞いたことのある物もあったかもしれませんが、おそらく呼び方が違いますが、発生原因自体は似通っているものだと考えています。
アデノイド顔貌(がんぼう)
鼻からノドに移行する部分である上咽頭にあるリンパ組織の塊をアデノイドといいます。このアデノイドがなんらかの原因で大きくなり、鼻や耳に様々な症状を引き起こす場合を”アデノイド肥大”と呼びます。
アデノイドはリンパ系の組織で、幼少期では骨格などが未発達のため相対的にアデノイドが最も大きくなります。アデノイド肥大は子供特有の病気であり、何が原因で肥大化するのかは不明とされていますが、口呼吸が悪影響を及ぼしているのではないかと言われています。
また、扁桃やアデノイドの肥大は”睡眠時の呼吸障害”の原因ともなり得ます。唾液の出が悪くなり口腔内の乾燥を起こしたり、良性の腫瘍や、悪性腫(がん)も発見される場合があると言われています。
つまりは、フィルター(鼻)を通さずに直接入り込んできた外気の継続的な刺激や、乾燥による刺激などでアデノイドが肥大化してしまうのではないか。また、肥大化してしまったことで、上咽頭の通路が狭くなり、口呼吸や、乾燥が更に助長され、悪循環を招いてしまうことが原因ではないかと考えます。
そして、この肥大化したアデノイドが幼少期を過ぎても慢性化している状態が、”前方にでっぱった口元、薄いアゴのラインを形造っている原因ではないかという説”がアデノイド顔貌ということになります。
Eラインの崩れと合わせて、睡眠時の呼吸障害や、口の乾燥が気になる方はこのケースを疑っても良いかもしれませんね。
耳鼻咽喉科で相談が可能なようです。
口ゴボ(くちごぼ)
歯並びの悪さ、アゴの先天的な形、先に述べたアデノイド顔貌といった様々な原因はあるにしろ、 起こっている現象だけを捉えた言葉だと解釈しています。
つまり、もたらす原因は関係なく”前方に出っぱった口元、薄いアゴのラインを形造っている顔”を総称して「口ゴボ」と呼んでいると認識しています。
改善できる内容とは
骨格の形を変えてしまうような”手術”が必要な内容は今回は避けさせていただき、それ以外で考えていきたいと思います。
- 歯並びの改善
- 姿勢の改善
歯並びの矯正
単に歯が並びきらなくて、歯の形が前方を向いてしまっている、いわゆる出っ歯であるケースでは”歯の矯正”が有効となります。
現代の日本人は柔らかい食べ物を好んで食すようになったため、そもそも全ての永久歯が並びきらない人がとても多いと言われています。
アジア系の人種の見分けのつかない外国人からは『歯を見れば日本人だと分かる』と言われるほど、他のアジア系の人種に比べて、日本人はアゴが細く尖っています。つまり、現代の日本人は大多数の人は歯並びが悪いのです。
現在の医療の教科書にも永久歯の数は28~32本と表記され、元々、親知らずの生えてこない”新人類”も現れています。不要なものは無くなっていく、これも進化と言えるでしょう。
かくいう私も、歯が並びきらなかったので、親知らず4本と第四歯4本の計8本を抜いて、歯の矯正を行っています。中学生の時だったのでだいぶ前の話でしたが、約2年程度かかったのを覚えています。
矯正中はなかなか手入れが大変で、食物が挟まったり、当時子供だった私はガムを食べれないのが苦痛でした(笑)
しかし、歯の矯正はやって良かったと思っています。放置しておけば、美容面だけではなく、虫歯になりやすくなったり、アゴの関節を痛める”顎関節症”のリスクも上がってしまうからです。
姿勢の改善
姿勢の崩れ、特に頭部、頚椎(けいつい)の位置関係でも、前方に出っぱった口元、薄いアゴ、つまりはEラインが崩れた口ゴボになってしまう可能性があります。
例えば、アゴの力を抜いて、天井を見るように顔を上げてみてください。
この時、頚の前側の筋に引っ張られて、下顎(カガク:下アゴ)は、自然と後方に引けてしまうことがわかります。口も自然と半開きになるのではないでしょうか。
反対に、顔を床へ向くように下げると、下顎は自然と前方に出てくるのがわかります。
これが姿勢が影響する、つまりは、頭部、頚椎の位置関係がEラインに変化を及ぼすという理由になります。
頭部前方位の姿勢になっていると、頸の前側に位置する”舌骨筋群”はピーンと張った状態になります。つまり緊張(テンション)に引っ張られて下顎は後方に変位し口ゴボの原因なるしょう。
それに加えて、舌骨も下に引っ張られてしまい、これは筋のバランスの影響から肩甲骨の位置にも影響を及ぼします。
この件で予想される症状としては、
- なで肩になる
- 猫背になる(胸椎後弯)
- 腰痛になる(腰椎前弯)
- 呼吸が浅くなる
- 顎関節が圧迫を受け、顎関節症のリスクあり
- 舌が落ち込んで睡眠時の呼吸障害のリスクあり
- 頸椎にストレスがかかり、骨の変性や神経症状のリスクあり
- 頭部前方位が更に悪化する
頭部前方位は、Eラインの崩れをもたらします。
つまり、Eラインの崩れは美容目線だけかと思っていたら、長期的に見てみると様々な疾病の原因になっていますね…。
頭部前方位の修正
Exercise1
竹井 仁:正しく理想的な姿勢を取り戻す姿勢の教科書210p
- 椅子に座った状態からスタオート
- 両手でタオルをもって、首の後ろにあてる[1]
- 頸椎全体を伸展(反らせる)のに合わせてタオルを前方に軽く引く[2]
- 次に、胸を張った状態とタオルを引いた状態をキープしつつ、アゴをのど仏に近づけるように引く[3]
- ”この状態を5秒止めて、リラックスする”を5~10セット繰り返す
首の骨は1~7番まで計7つの骨と頭の骨である後頭骨が連なってできています。
第2~第7頸椎は伸展(前弯、反った状態)しています。
後頭骨(頭蓋骨)~第2頸椎までは屈曲(アゴを引いて、お辞儀の状態)しています。
※運動手順の①~③は下位の頸椎(2~7番)の伸展(そらす)を促しています。
※運動手順の④~⑤は上位の頸椎(0~2番)の屈曲(おじぎ)を促しています。
また、この運動はストレートの改善にも役立ちます。
Exercise2
胸椎の後弯、つまり猫背を改善する運動になります。
胸椎の可動域改善には方法は様々ありますが、今回はダンベルを用いた運動の「ダンベルプルオーバー」といわれる種目を紹介します。
ダンベルがない場合は素手や、ペットボトルに水を入れて行います。ペットボトルに2ℓいれれば、約2kgになります。力に自信のない方は500㎖のペットボトルからやってみましょう。
この運動を行う際に今回は猫背の改善目的なので重さはさほど必要としません。
胸を十分に反らせるように、胸の下に折りたたんだタオルを挟んで行います。
慣れてきたらタオルをはずして自分で胸を反らせる、ちょうど胸の下にあたる背中の部分を持ち上げて空間ができるようにします。(ブリッジを組む)
床で行う場合や腰痛がすでにある人は膝と股関節を屈曲(曲げて)して行います。
まとめ
猫背で頭部前方位、背中が丸くて、アゴが前に出ている姿勢を取っている方は、街を歩いていると、たくさん見かけることができます。
例え、歳が若くても、パソコンやスマートフォンといった、この悪い姿勢を助長する動作、生活スタイルは私たちの身の回りに山ほど転がっています。
姿勢、頭の位置を修正することは、Eラインの修正といった見た目と美容面だけではなく、健康面にも有益な影響をもたらすでしょう。
下記の記事も姿勢の改善にお役立てください。
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