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SOAPの書き方がかわる、医療にもPDCAサイクルは有効【リハビリ・理学療法士】

医療業界で広く用いられているSOAPの書き方でお悩みではありませんか?

医療業界でポピュラーで、一般的な診療記録、カルテ記載で用いられる手法であるのがSOAPです。

私は理学療法士の資格を持っていますが、おそらく多くの医療機関、リハビリの教育機関ではSOAPをベースに人材教育がなされているのではないでしょうか。

電子カルテではテンプレート化され、SOAPにそった記入が当たり前とされる中、疑問に感じた点がありました。

テンプレート化されている割には個人によって記入方法がバラバラであったり、Planで終わっているケースもちらほら。

これはビジネスで使われるPDCAサイクルで言うところのPDで止まっている状態です。

そんなSOAPの疑問と改善案、医療にこそPDCAサイクルが有効な理由を解説します。

医療でのSOAPの書き方例【リハビリ・理学療法士目線】

  • SOAPとは
  • PDCAサイクルとは

SOAPとは【書き方例】

SOAPとは医療業界でポピュラーな診療記録、カルテ記載で用いられる書き方であり、言葉の成り立ちは構成する頭文字を繋げたものです。

  1. Subjective   :主観的な情報(問診で得られた主訴、主観的な症状)
  2. Objective     :客観的な情報(検査で得られた所見等)
  3. Assessment:①~②の情報を評価(原因考察、診断)
  4. Plan      :①~③を元にした治療方針(治療内容)

いわゆるカルテ記載時のテンプレートとして使われている印象を受けます。

しかし、書き方は個人や施設によってもかなりバラつきがあるようです。

私は学生時代の実習で指導者から「Sは患者の発した言葉をそのまま書け」と指導を受け「S:つらい…、痛い…」と書いたことがあります。これでは全く伝わってきませんよね(-_-;)

そうでなくても、一度書いたらずっと”継続”となっていたり、問題点を別に記載して問題点ごとにSOAPを記載したり。

ずっと”継続”では無記録となんらかわりませんが(^_^;)

時間と利便性、情報共有に適しているかを考えなければなりませんね。

また、このSOAPに区分できない項目を追加して使われる場合もあるようです。

  • Treatment:Planを方針とした場合の、治療内容の詳細欄
  • Effect   :治療後の再検査、再評価の結果、効果判定

このEffect、つまり治療の効果判定は非常に重要です。

この効果判定を行わなければ、治療は医療ではなく、いわゆる「ごっこ遊び」に成り下がることでしょう。

PDCAサイクルとは?医療、リハビリにも有効

Wikipedia

PDCAサイクルとは、サイクルを構成する頭文字を繋げたものです。

  1. Plan    :計画
  2. Do    :実行
  3. Check:評価、チェック
  4. Act   :改善

一般社会では誰でも知っていて「CehckをStudyにした方が効率的では?」などと再考も呟かれています。

しかし、医療業界においては案外この言葉を知らない人がいらっしゃるようです。

言葉を知らないだけならまだしも、それに準ずるものが実行もされてないとすると、医療ではなくなってしまうでしょう。

PDCAサイクルは、大勢で取り組むビジネスモデルよりも、個人で検査から治療までを完結できる医療にこそ、よりマッチしているのではないかと考えています。

そう考える理由として、PDCAサイクルをビジネスモデルに取り入れる場合は、P~D、あるいはDのみを現場のスタッフが行い、CAは現場から離れている上司が行うケースが多いのではないかと思います。

この現場と現場外への伝達の間に意思や方向性のズレが生じやすく、あるいは新しい仕事を拒み意図的に業務を停滞・妨害させる輩も存在するかもしれません。

そうなれば、永遠にチェックと改善作業に追われるといった”時間を浪費するリスク”が生まれ、欠点となります。

このPDCAサイクルの欠点を受けて、”戦略の一般論であるOODAループなるものがビジネス転用され始めています。

医療・リハビリで使われるSOAPにPDCAサイクルを取り入れた書き方

  • SOAPを使っていて感じた疑問
  • PDCAサイクルを取り入れよう
  • 維持・予防とは?効果判定がされた上で言っているのか?

SOAP落とし穴、実際に使っていて書き方で感じた疑問

治療を進めるにあたっての基本的な流れは下記になります。

・問診
・検査、評価
・問題点の考察、原因を推測、仮診断
・治療プランを立てる
・試験治療を実行する
・効果判定のため再検査・評価
・効果がなければ、必要に応じて追加の検査
・再び問題点の考察 、仮診断
・治療プランを立て直す
・試験治療を実行する
・効果判定のため再検査・評価
・効果があれば継続、診断が確定する
・次の問題点へ・・・

※効果の信憑性が低い間は仮診断としています。

そして、良く使われているSOAPのテンプレート、プラットフォームは下記になります。

S:主訴
O:検査所見
A:診断
P:治療計画

上の枠にはめ込もうとするのはなかなか難しいのではないでしょうか?

すでにプラットフォームが決まっていてその枠の中で記入するのに工夫をされている方もいるでしょう。

そのため、個人によっても記入方法にバラつきが生じます。バラつきがでると、情報共有のツールとしては不便になってしまうでしょう。

正直、私は自分の職場で他の人のカルテを見ても、

「ちょっと何言ってるか分からない…」

となることがあります。S~Oまではありのままを書くだけですが、それ以降は考察と主観も入ってきますし、時間に迫られて省略されているケースもあるでしょう。

S~Oにも個人の主観が混じると、

「前回より筋が柔らかくなって、動きやすくなっている」

「前回よりバランス能力が向上している」

「順調、継続」

このような記載を見たことがありますが、これでは尚更わかりませんね(^_^;)

SOAPのテンプレートは、初回の診察、介入にはあまり不備を感じることがありませんが、長期に及ぶ診療の場合は、経過が分かりにくいことが欠点ではないかと思っています。

そして、SOAPのプラットフォームに従い、Plan(計画、実施した治療)で止まっていてはなかなかに危険です。

その結果どうなったかの記載がないのですから・・・。

書き方に工夫が必要と感じています。

医療、リハビリで使われるSOAPにPDCAサイクルを取り入れた書き方

医療の記録法SOAPにPDCAサイクルを取り入れてみると以下のような書き方になります。

  1. Subjective:問診
  2. Objective:検査
  3. Assessment:問題点の考察、原因を推測、仮診断
  4. Plan:プランを立てる
  5. Do:アプローチ(治療)を実行
  6. Check:効果判定のため、再検査、再評価
  7. Act(Assessment):内容改善のための考察、必要に応じて追加の検査(S,O)
  8. Plan→Do→Check→Act→・・・
  9. 効果の信憑性が有られた時点で確定診断とする

私はこういう思考で治療に取り組んでいます。

もちろんリハビリ、トレーニングなど様々な分野で応用することができますよ(*^-^*)

維持・予防とは?本当に効果判定がされた上で行われているのか?

上の項で述べたように、医療をPDCAサイクルに当てはめた場合、PDあるいはPDCで止まっていることがあります。

例えば、薬を処方(Do)して効果がないように見えますが、悪化もしていないし、症状が固定され維持できているのでしょう。良い傾向なので継続しましょう。

薬を飲んだから進行が止まったのか、放っておいて時間経過で止まったのか・・・。

おそらく、ケースバイケースですが、判断は難しいでしょう。

しかし、これは客観的に見れば、CheckActが疎かになっているとは思いませんか?

このケースだと、薬(Do)で症状の進行は止まったと仮定(Check)がありましたが、自然治癒が考慮されていません。

この仮定を、より確かなものにするには「いったん薬をやめてみる」ではないでしょうか。

薬の効果で本当に維持できているなら、薬を止めれば症状が再燃するかもしれません。しかし、その症状の再燃が薬(Do)の効果を証明してくれます。

そして、薬を止めても、症状が再燃しないのであれば、薬の効果ではなかったことが証明され、無駄な薬を飲まずに済みます。

しかし、現実は、

 
「だいぶ良くなってきたので薬をやめたいのですが?」
 
薬のおかげですよ。念のため続けましょう。

このケースに関しては賛否両論あるかと思いますが、個人的な意見としては、

「不要な治療(薬)は一つでも削りたい」です。

とある調査では、病院がたくさんある地域よりも、病院が少ない地域の方が健康寿命が長かったとも言われています。

過剰医療には十分気をつけたいですね。

この例では薬を挙げましたが、週一回のマッサージでも同じことが言えます。

マッサージで症状が維持できているのか、または気分によるものなのか。

<関連記事>

【まとめ】SOAPの書き方がかわる、医療にもPDCAサイクルは有効【リハビリ・理学療法士】

SOAPでPlanまでを立て、そこから先はPDCAサイクルを回すことが効果的ではないかと考えています。

専門業務だけに没頭していて、周りが見えていなければ、社会に置いていかれることは避けられないでしょう。

私の勤めていた経験から感じたことは、

  • 会議の円滑な方法を知らない
  • IT関連にうとい
  • 電子資料を印刷して理解した気になっている

私の経験が特殊だったのかもしれませんし、ジェネレーションギャップの影響もあるかもしれませんが、医療という専門の閉鎖空間で長い時間を育むことは、柔軟な思考が欠落しやすいのではないかと感じています。

 


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